STORY
プロジェクトストーリー
不動産投資 仲介
社歴に刻まれる超大型仲介プロジェクト。
業界大手に競り勝った大阪・淀屋橋のオフィスビル仲介
大阪オフィス街の一等地、淀屋橋に位置するオフィスビル「トレードピア淀屋橋」の仲介を担当しました。2021年8月に売却の入札をスタートして、同年10月に国内一般事業法人への売却が決定。不動産大手と金融大手の2社が仲介の窓口として競合で並ぶなか、当社経由で売買仲介を成約させたストーリーをご紹介します。
全社で取り組んだ過去最大のビッグプロジェクト
仲介を担当した「トレードピア淀屋橋」は、当社も大阪本社を構えるオフィスビルです。建築は1975年、当時の日商岩井株式会社(現 双日株式会社)の大阪本社ビルとして建てられました。その立地は大阪商圏の中心地である地下鉄淀屋橋駅から徒歩2分。御堂筋と堺筋の間に広がる船場エリアの一等地で、1街区すべてを使った敷地面積を誇ります。そして、建物は地上23階・地下3階建てで、延べ床面積4万8795㎡を占める超大規模物件です。規模的にも金額的にもここまでの大型物件の仲介を担える会社は、業界内でも数えるほどしかないと思います。会社の歴史上でも単独物件としては最高金額の取扱物件であると同時に、2021年度における関西圏での仲介金額においても指折りのビッグプロジェクトでした。
マーケティングの知見を活かし
運用から売却へシフト
そもそも、トレードピア淀屋橋は複数の機関投資家が共同で出資するSPC(特別目的会社)が不動産信託受益権を保有しており、当社もその投資家の一員でした。ワンオーナーが不動産を保有しているのではなく、SPCへの出資・投資金額に応じて各投資家へ収益が分配される不動産信託受益権を保有する形式を取っていたのです。2017年頃から約5年運用した後、当社独自のマーケティングから売却へ踏み切るべきだと判断しました。そのためには投資家全員が売却に合意することが肝心でした。これだけの好立地かつ大規模物件、現状でもリスクなしに充分な運用益が見込めるなか、投資家の歩調を合わせるための活動にはかなりの労力を要します。ただ、当社の総合力があれば成し遂げられるというブレない確信がありました。
※SPCとは、Special Purpose Companyの略称。「特別目的会社」と訳され、 企業が保有する不動産をはじめ特定の資産の流動化・資金調達を目的に設立される会社を意味しています。
一流のステークホルダーも納得するプロのコンサルティング
これほど大規模な物件の投資家の中には、上場しているような大手一流企業も含まれています。なぜ、いま、本物件を売却すべきか。そのメリットを当社が率先して各投資家へ提案していきました。売却すべき要因のひとつは、日本の不動産市場に対する国内外のファンドの勢いです。これまで以上に資本が流入している今だからこそ、高額で売却できる見立てがありました。また、大規模物件では維持費も相当な費用を要するため、売却により各投資家が見据える損益分岐点を満たすことができるなら、各々にとってもメリットがあると判断したのです。一度や二度の提案で全投資家が納得する訳ではありませんでしたが、粘り強く説得を続けることで、売却する方針で意向が固まりました。さらに、その努力が認められた結果、不動産大手と金融大手の2社と並んで、当社が仲介も任されることになったのです。
最高金額の入札者を引き連れた当社経由で売却が決定
売却は入札形式で行われることが決まっていたため、オークションのようになり誰もが知る情報となると、本来取得を検討するであろう候補者が入札を見送ってしまうリスクがあります。情報はオープンにせず、クローズドなままで、国内外の事業会社やファンドに本物件を慎重に提案していきました。魅力的とはいえ、高額な物件のため、購入希望先からのデューデリジェント(投資物件に対する価値やリスクなどの調査)はとてもシビアな内容でした。まず質問の数が膨大でその数は軽く1000を超えるほどになりました。重複する内容もあるため要約したものの、300程度の質問に答える必要があったのです。管理会社と連携しながらビル内を隅々まで現地調査して丁寧に回答を用意しました。少数精鋭の総合不動産会社だからこそ、スピーディーに誠意を持った対応ができたと自負しています。その結果、厳選してお声がけした国内の一般事業法人が最高金額を提示して、無事に当社経由での売却が決まったのです。
多角的な観点で不動産を評価できる総合プロデュース会社
従来であれば、トレードピア淀屋橋のような大規模仲介案件は、極めて与信の高い大手だけが任される案件であるはずです。しかし、本件のように会社として多彩な物件に投資しているなか、ミクロな視点では物件自体の知識が豊富であり、マクロな視点では不動産市場を読むマーケティングの知見があるため、多角的な観点で運用や売却から最適解を導き出せる強みがあります。独自の視点を持つ不動産のプロとして、複数の機関投資家へ的確なアドバイスを行いつつも、関係性構築に向けてきめ細やかな対応を行ったことが、仲介を任せてもらう信頼へと繋がったのだと思います。このように仲介に限らず、色んな立場で不動産に関わる当社では、不動産投資のプロとして多彩な物件の利益最大化に向けたコンサルティングを担うことができます。